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外壁・屋根・解体工事に足場は必要?足場費用の相場とポイントを解説
建築現場を通りかかると、建物の周囲が鉄骨で囲まれているのを見かけた経験がある方も多いはずです。
この周囲を取り囲んでいる鉄骨を「足場」と呼びます。
新築・リフォーム・修理・解体、あらゆる工事現場で必要な設備です。
足場には設置基準が決められており、ある一定の条件の現場では足場を組む必要があります。
足場を組むためにはもちろん費用がかかりますが、相場がわからず高額請求されてしまうケースもあるでしょう。
足場費用の相場と必要性、さまざまな現場で見られる足場の種類について紹介します。
工事依頼を検討している方が、足場に関する知識を知るための参考になれば幸いです。
足場は費用をかけても組もう|すべての人を守るために必要
「工事現場を取り囲むように組まれる足場はなぜ必要なのか?」
そう思った方も、きっといるはずです。
工事現場で足場が組まれるのには、以下3つの理由があります。
● 職人の安全を守る
● 施工時のトラブルを防ぐ
● 近隣への配慮
高所で作業をする職人の安全を守るため、足場は必要な設備です。
労働安全衛生法でも2m以上の高所作業を行う際、足場の組み立てなどの安全対策が義務づけられています。
足場を組みその上に飛散防止ネットを張ると、近隣への塗料や資材の飛散を防ぐのも可能です。
近隣トラブルも未然に防ぐ役割も、足場にはあるのです。
費用がかかる?足場の種類を詳しく解説
工事の足場を組んでもらう際に、気になるのが費用ではないでしょうか?
一般的に足場の費用は600円~800円/㎡が相場です。
飛散防止ネットは、100円~200円/㎡で張れます。
ここでは、各足場の種類については別途詳しく紹介します。
1. くさび緊結式足場
2. 枠組足場
3. 単管足場
各相場を詳しく解説するので、ぜひご覧ください。
1.くさび緊結式足場
くさび緊結式足場とは、手摺や筋交等を支柱の緊結部にくさびで緊結するタイプの足場です。
以前は木造住宅や低層住宅に使用されていました。
現在では、短期間の補修工事などにも使われます。
2.枠組足場
鋼管を門型に溶接された建枠を中心に、ジャッキ・筋交・鋼製布板などの基本部材を組み立てるタイプの足場です。
海外企業から初めて輸入したため、その会社の名前を取りビティとも呼ばれています。
組み立てが比較的簡単で強度が高く、高層ビル・マンションにも適用可能なのがメリットです。
部材が重く、コストが高いデメリットもあるため気をつけましょう。
3.単管足場
鋼管で作られた単管パイプに、クランプなどの基本部材を組み立てるタイプの足場です。
小規模な工事や作業現場の足場として使用されます。
部材が重くパーツも多いため、組み立てにくい傾向にあります。
そのため、コストがくさび式よりも高くなるのがデメリットです。
パイプの上を歩くため、安全性がやや低いのも注意ポイントといえます。
足場費用の相場
「見積書の価格が相場価格だから大丈夫」
そう思って安心している方はいませんか?
見積書をもらったら、まずは自分でも計算をするのが大切です。
計算方法は以下の通りです。
1. 足場架面積(足場をかける面積)を算出する
足場架面積を「家の外周+8m×高さ
2. 足場費用=足場架面積×(足場費用/㎡+飛散防止ネット/㎡)」で計算する
業者によっては足場架面積を多く計算されている場合もあるので、必ず確認をしてください。
費用を自身で計算し、見積もりが本当に正しいかを見極めましょう。
足場の設置や足場費用で起きやすいトラブル
足場の設置は必要不可欠です。
なぜなら、足場の設置や費用でのトラブルも起きやすいからです。
ここでは、どのようなトラブルが起きやすいか、事例を元に紹介します。
足場代が無料は要注意!
飛び込みのリフォーム営業や悪徳業者などは「足場代が無料」をうたい文句にしている場合があります。
足場代が無料であれば、費用を抑えられると思って契約してしまう方もいるでしょう。
しかし、実際にはほかの費用に転嫁され、トータル金額が足場代よりも高額になりがちです。
足場代を無料とうたい、安さを推す業者を選ぶのは控えましょう。
足場の組み立てや解体時に建物を破損
リフォームや修理時に足場の設置・解体をしていると、足場が崩れ建物を破損されてしまうトラブルもあります。
これは業者に責任があるものなので、修理をしてもらえれば大丈夫と思うかもしれません。
しかし、簡単な修理などでは済まない場合や報告がない場合もあると、あなたは知っていましたか?
ほんの少しの傷を業者に申告されず、あとから損傷に気づいたとしても訴えるのは難しいです。
リフォーム前と最後に必ずチェックを行い、未然にトラブルを防ぎましょう。
隣人とのトラブル
騒音やゴミ・塗料などの飛散や、事前に説明なしで工事を始めたときの騒音などで、隣人とトラブルになった事例もあります。
敷地に足場を組めず、隣人の敷地に組んでしまったなどのトラブルも、あとを立ちません。
事前の説明不足や業者の説明忘れなど、原因はさまざまです。
敷地内に足場を組めない場合には、隣人にきちんと説明をし、理解をしてもらってから足場を組みましょう。
まとめ
足場費用の相場と、足場が必要な理由を紹介しました。
足場は建物工事全般において必要です。
建築現場のほとんどでは、足場を組まずに工事はできません。
足場の設置は、作業をする作業員の命を守るだけではなく、施主の所有する建物を守り、周辺住民の暮らしを守ります。
足場費用は高いと感じる方もいるでしょう。
しかしこれは、命を守りトラブルを防ぐために必要な行為と理解してください。
足場費用の相場を知ったうえで、業者にぜひ工事依頼をしましょう。